俳優として活躍し、TBSラジオ「小沢昭一の小沢昭一的こころ」では約40年に渡って、“小沢節”と言われる独特のユーモア溢れる語り口で人気を集めた小沢昭一(1929年~2012年)が、2005年6月下席、76歳の頃に、新宿末廣亭の寄席に出演した際、スタッフが録音していた音源が発見され、11月23日に『CD版小沢昭一的 新宿末廣亭 特選三夜』としてリリースされるやいなや、大きな話題を呼んでいる。
Amazon落語・漫才チャートでは3週連続1位を独走中。2016年に発売された落語CDの中では突出した売れ行きであり、一時商品生産が間に合わない状態になるなど、問い合わせが殺到している。これについて落語専門誌「東京かわら版」編集部・岸川は「それだけファンが待ち望んでいたということが数字に出たのではないか。小沢さんの新宿末廣亭の音源があった、というのは驚きだし、知り合いでも「あの音源があったの」という声をよく聞く」と述べた。
さらに、12月7日付のオリコンデイリーアルバムランキングでは初登場20位をマーク、12月19日付総合アルバム週間ランキングでは、57位にランクインするなど、落語ジャンルとしては異例の大ヒットとなっている。
幼少期から寄席に通い、“寄席は私にとって、心のふるさと”と、「小沢昭一的 新宿末廣亭十夜」(講談社)に記した小沢昭一は、友人であり現・人間国宝である柳家小三治との話をきっかけに、俳優でありながら10日間の寄席出演が実現。“随談”と称して、桂米朝など芸人の思い出話や、懐かしの流行歌「オッペケペー節」「金金節」を飄々と歌い、終わりに小沢ファンには堪らないハーモニカの演奏を繰り広げるなど、まさに小沢昭一にしかできない“小沢節”をタップリと披露。CDには、前述のラジオテーマソングの出囃子が流れ、客席からは「昭ちゃん」「待ってました」など大歓声が沸き起こる様子など、臨場感のある音声がノーカットで収録されている。
11月23日(水)発売
VICL-64684 ¥2200(税抜)
<収録内容>
1.流行歌のルーツ【第七夜】
籠の鳥~ノンキ節~オッペケペー節~東京節~金々節~金色夜叉(24分29秒)
2.米朝和解【第九夜】
浪花小唄(23分56秒)
3.旅の夜風【第十夜】
清水次郎長伝~阿呆陀羅経~旅の夜風(20分35秒)