山崎ハコ、ニューアルバム『私のうた』発売記念コンサートを念願のホールで開催

山崎ハコ

2016年9月に発売された山崎ハコにとって2年ぶりとなるニューアルバム『私のうた』。その発売を記念したホールコンサートが、11月29日(火)東京・カメリアホールにて開催された。

「私の歌の原点はふるさとにあります―」、そんな自身のナレーションで幕開け。これまで年に一度、誕生日のタイミングでメモリアルなコンサートを行ってきた彼女だが、アルバムタイトルを銘打っての、しかもホールコンサートは初めてであり、本人にとっても念願であった。

山崎ハコ

彼女自身の原点と、今の彼女をつなぐ「うた」そのものを浮き彫りにした今回のコンサート、舞台には山崎ハコと彼女を支えるギタリスト・安田裕美の二人のみ。ファーストアルバム『飛・び・ま・す』の冒頭を飾る代表曲「望郷」、2014年のアルバム『歌っ子』からの「山の神さま」の2曲で幕を開けると、それはそのまま彼女が故郷・大分を旅立つ姿と重なる。次の舞台は、彼女が移り住んだ横浜へ。「横浜ホンキートンク・ブルース」をはじめ、海の香りがする景色の中で開かれた彼女の世界が広がり、安田裕美の豊潤なギターがそれを彩る。こうして、彼女が歩き続けたうたの道は、新作「私のうた」につながる。ロックテイストのサウンドに剥き出しの感情がほとばしる「プラーグマ」、やわらかく切なくまっすぐに心の琴線をくすぐる「ごめん…」、歌い続ける者だけの孤高の面影がよぎる「歌ひとつ」など、彼女の歌うべき「うた」が、次々と丁寧に紡ぎだされた。

山崎ハコ

レコード会社移籍後、2年に1枚のペースでニューアルバム3枚を発表してきた彼女。アルバム『縁~えにし~』『歌っ子』そして今回の『私のうた』は、今の彼女にしか作れないうた、今の彼女にしか歌えないうたがあるからこそこの世に産み落とされたもの、それは当たり前のようでいてやはり奇跡なのだと、山崎ハコのパフォーマンスを見て実感させられる。

山崎ハコ

この3枚のアルバムから、それぞれの表題曲3曲をつなげた本編終幕は、一歩ずつ階段を昇ってゆくような昂揚感さえ感じる。彼女自身コンサートの中で「私にはまだ、80歳になったら歌いたいうたがあるから」と語るように、階段の昇るその先にも、まだ彼女の歌うべきうたがある。「生きることが、私のうた」と語る彼女のうたの強さを、改めて思い知らされた夜であった。

<セットリスト>
M1.望郷
M2.山の神さま
M3.空の舟
M4.新月
M5.横浜ホンキートンク・ブルース
M6.海の子供
M7.ニューシネマパラダイス(安田裕美ソロ)
M8.プラーグマ
M9.一位の恋
M10.ごめん…
M11.女は人魚
M12.歌ひとつ
M13.縁~えにし~
M14.歌っ子
M15.私のうた
(アンコール)
M16.愛しき大地
M17.気分を変えて

アルバム『私のうた』

山崎ハコ アルバム『私のうた』ジャケット
2016年9月21日発売
TECE-3384 \2,778+税
<収録曲>
1.ごめん…
2.プラーグマ
3.一位の恋
4.街の灯・ゆらり
5.森のスクリーン
6.セピアは光る
7.女は人魚
8.鳥に帰る
9.歌ひとつ
10.私のうた

山崎ハコオフィシャルサイト

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